2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

レントゲンから見る脱臼のリスク 1

脱臼しやすいカップ設置について 前回は脱臼に関して説明しました。 今回は脱臼しやすい人としにくい人について説明します。 脱臼のし易さは何が影響しているのでしょうか?またその基準がレントゲンで判断できればリハビリ業務や臨床診断に役に立つと思いま…

脱臼の原因

脱臼の原因について前回はBHAとTHAのインプラントによる可動性の違いを書きました。BHAは脱臼しにくく、THAは脱臼しやすい事を説明しましたね。 今回は、THAがどのようにして脱臼するのかを説明していきます。 脱臼の前にはインピンジが起こる?まず前回の記…

BHA・THAの股関節の動き方

BHA・THAにおける股関節の動き方前回、前々回とBHA(人工骨頭置換術)THA(全人工関節置換術)において使用するインプラントについて書きました。 今回はBHAとTHAのインプラントによる可動性の違いを書いていきます。 また、BHAやTHAで 可動性 や 可動域 と…

実際のインプラント

実際のインプラント前回はTHA・BHAにおけるインプラントを簡単に説明しました。今回はそれらが実際どのようなものか写真で確認していきましょう。 BHAとTHAの動きの違いを説明する前に実際のインプラントがどのようなものか簡単に紹介します。 細かな設計や…

THA・BHAにおけるインプラントの種類

インプラントの種類BHA(人工骨頭置換術)の適応を理解したところで今回はBHAにおいて使用するインプラントについて書いていきます。以前の記事でも簡単に紹介しましたが、今回改めて名称から説明します。 整形外科のインプラントって?インプラント、と聞く…

BHAの適応 ②

狭義の大腿骨頸部骨折について前回は広義の大腿骨頸部骨折について説明しました。今回は狭義の大腿骨頸部骨折についてです。 大腿骨頸部骨折(狭義)とは?ずばりBHAの適応は、「大腿骨頸部骨折」です。大腿骨の解剖頸で折れた骨折のことですね。 大腿骨の頸…

BHAの適応 ①

大腿骨頸部骨折ってどんな骨折? BHAを説明する上で必ず知っておかなくてはいけないのが大腿骨頸部骨折です。今回は大腿骨頸部骨折(広義)について書いていきます。もう知っているという方は飛ばし頂いて構いません。 頸部骨折には種類がある? 実は、大腿…

理学診断・評価のための基本テクニック【脱臼】

はじめに スポーツにおける肩関節障害は、フォームの破綻による肩関節への過剰な負担が原因のことがある。 また、逆に肩を含めたいずれかの部位の障害により正確に、効率よく、最大限のエネルギーが伝達されるべき運動連鎖、すなわちフォームが乱れてしまう…

Relocation Test(リロケーションテスト)

Relocation Test (リロケーションテスト)を解説していきます。 ① テストポジション選手は背臥位になり、肘関節は90°に屈曲させ、GHJ(肩甲上腕関節)を90°に外転&外旋させる(AROM=選手が自分で動かす)。トレーナーは片方の手で選手の手関節を把持し、もう片…

Sulcus Test(サルカスサイン)

Sulcus Sign (サルカスサイン)を解説していきます。 ① テストポジション選手は座位になり、腕を腿の上にのせリラックスさせる。トレーナーはGHJ(肩甲上腕関節)を肩甲骨面上で160°に外転させる。トレーナーは片方の手で選手の肘関節上部を把持し、もう片方の…

傾眠傾向のある高齢患者の睡眠への援助を学びたい

質問したキッカケ外科に勤務する新人看護師です。私の所属する病棟には高齢の患者さんが多く入院しています。その中で、昼夜が逆転している方や、傾眠傾向にある患者さんが目につきます。受け持ちにつく日は、できる限り患者さんを起こそうと車いすに乗って…

「ピエゾ効果」とほねつぎ

人類は太古より骨折の治療に「ピエゾ効果」を利用してきたのではないかという研究がなされています。 ピエゾ効果とは圧電効果とも言われ、物質に圧力を加えるとその圧力に比例した電荷が生じる現象のことを言います。 太古の昔、今のような医療はもちろん存…

#41 ルーマニアンデッドリフトでサッカー選手のハムストリングを補強する。

今回は、ルーマニアンデッドリフトと呼ばれるエクササイズに関してです。 選手に指導する際は、ほぼ必ずといっていいほど導入しています。 ルーマニアンデッドリフトとハムストリング 股関節運動中心のエクササイズ 実施するときのポイント まとめ ルーマニ…

ルーマニアンデッドリフトのやり方と効果|ハムストリングを鍛える筋トレ!腰や背中にも効いてダンベルでも可能!

仕事やプライベートが充実していると、忙しさにかまけて、つい筋肉を甘やかしがちです。 デスクワーク中心の仕事の方はとくに、長時間イスに座りっぱなしでろくに運動もしない…なんてこともあるのではないでしょうか。 そんな人が要注意なのは、下半身の筋力…

#27 パワートレーニングで「力」を重視するか「速度」を重視するか。

前回、パワーに関連する記事として、 RFD(Force of deveropment)に関する記事を書きました↓ #26 一瞬のスピード、パワーを身に付けたいなら筋力だけじゃなくRFD(Rate of Force Development:力の立ち上がり率)も考えよう。 この記事の中で、 「力の大きさは速…

#26 一瞬のスピード、パワーを身に付けたいなら筋力だけじゃなくRFD(Rate of Force Development:力の立ち上がり率)も考えよう。

レジスタンストレーニング(いわゆる筋トレ)を行う目的として、筋力の向上が挙げられます。 その方法はアスリートかそうでないか、また競技種目など様々な要因によって変わります。 自重で行うのか、ダンベルやバーベルをなどのウェイトを利用するのか、マ…

#8 瞬間的なパワーの向上のために知っておきたいストレッチ・ショートニング・サイクルとプライオメトリクストレーニング。

人が運動する際、ほぼ全ての運動でストレッチ・ショートニング・サイクル(SSC:Stretch shortening Cycle)という仕組みが働き、 この仕組みにより、人は効率よく大きな力を発揮することができます。 この仕組みを用いたトレーニング方法がプライオメトリク…

姿勢・関節の動き

姿勢【座位】シッティング・ポジション(Sitting position) 【立位】スタンディング・ポジション(Standing position) 【伏臥位、腹臥位、うつ伏せ】プローン・ポジション(Prone position) 【仰臥位、背臥位、仰向け】スパイン・ポジション(Supine posit…

各姿勢の特徴と分析の視点【立位】

立位姿勢 1)力学的特徴 支持基底面が狭く、重心の位置が高いため他の姿勢より不安定であるが、移動には有利である。 ベースを広くするほど左右への安定性は高まるが、移動には不利になる。 2)構造学的特徴 立位姿勢は、両下肢で支えられた骨盤の上に体幹が連…

各姿勢の特徴と分析の視点【座位】

座位姿勢 1)力学的特徴 足部と殿部に囲まれた広い支持基底面に対し、座面より突き出た体幹の重心が後方に偏倚しているため、座位は後方へ不安定な姿勢といえる。 前方へは支持基底面が広く安定しているため、上肢のアクティビデティーに適している。 2)構造…

各姿勢の特徴と分析の視点【背臥位】

重力と支持基底面との関係で、姿勢保持のための筋活動は変化する。 ここでは、背以位・座位・立位姿勢について、力学的・構造学的・運動学的視点から特徴を示し、 分析の視点について概説する。 背臥位姿勢 1)カ学的特徴 支持基底面が広く、重心の位置が低く…

感覚戦略

それぞれの感覚系が知覚している情報は異なるため、課題に応じて優位な情報が選択される。歩行ー視覚 暗闇ー体性感覚 触診ー体性感覚(触覚) 食事ー味覚・視覚・体性感覚(触覚)すなわち、課題や環境に応じて感覚戦略が切り替わる。

両膝立ち位(kneeling)

構造的(骨形態) 力学的(支持基底面・重心位置・安定性) 両膝関節と前足部で支持面をつくる。 運動学的(キネマティクス・運動パターン) 足部を除いた運動連鎖 両膝立ち位姿勢では立位姿勢よりも腰椎前弯と骨盤前傾が増大する。 両膝立ち位は立位と比べ膝関節…