Sulcus Test(サルカスサイン)

Sulcus Sign (サルカスサイン)を解説していきます。

 

① テストポジション

選手は座位になり、腕を腿の上にのせリラックスさせる。トレーナーはGHJ(肩甲上腕関節)を肩甲骨面上で160°に外転させる。トレーナーは片方の手で選手の肘関節上部を把持し、もう片方の手でGHJ(上腕骨頭)をpalaptpion(触診)する。


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② アクション

テストポジションから肘関節上部を把持している手でGHJ(上腕骨)を下方に牽引する。(PROM=他動的に動かす)

 


③ ポジティブファインディング(陽性反応)

下方に牽引した際に、上腕骨頭がStep-off(外れるような感じ)するのが目視できるか触診している手で感じればポジティブ。GHJの下方、または多方の不安定性症候群である。

 

スペシャルコンシダレーション(教科書の見解と私自身の見解)


このテストはGHJの下方、または多方の不安定性症候群です。

ある文献などによると、このテストはとても信頼性があるテストだといっているが、確かに信頼性はあるかもしれないが、個人的には少し扱いにくいテストであるように感じます。かなりの不安定性が認められている場合は、ACJのすぐ前下あたりに溝が目視できますが、そこまでポジティブであると、その前に色々な諸症状が先に出てくる傾向にあるからです。特にGHJなどはデリケートな関節ですし、このテストでポジティブであった場合、果たしてプレー自体ができているのかが疑問に思うところですね。特にGHJなど周辺の関節は少しでもROMが変化したり、アライメントが崩れると何かしらのサインは出てきます。

また、逆に先天的にルーズショルダーの選手などは、目視できないまでも意外とGHJがゆるい選手が多いため、ポジティブになる事があります。なので当たり前ですが、健側と比べてどれくらい違いがあるのかをチェックすることが大事になってきますね。


Feagin Testもこれと同様なテストの1つですが、このテストも個人的にはあまり使いたくないテストの1つです。この2つで使うとしたら僕自身はサルカスサインを使う傾向にあります。

少しでもGHJの不安定性を疑ったのであればMMTでそれぞれの動き(外転や内旋)の筋力をチェックして弱い部分を見つけ出し、強化していく必要がありますね。またプレシーズンの筋力と比較して弱くなっている部分は筋肉損傷や神経損傷の疑いもあるので数字化して選手を管理することは非常に大事になってきます。

参照:

http://www.shoulderdoc.co.uk/article.asp?article=798

 

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