長生きの秘訣は筋トレにある

加齢とともに、私たちの筋肉は減少し、脂肪は増加していきます。 40歳から80歳までに筋肉は男性で10.8%、女性で6.4%減少し、それに対して内臓脂肪は男性で42.9%、女性で65.3%も増えることが報告されています(Yamada M, 2014)。 Fig.1:Yamada M, 2014より…

筋トレが病気による死亡率を減少させる幸福な真実

2017年11月7日、アメリカ・ABCニュースで興味深い記事が掲載されました。 「筋トレがすべての病気の死亡率を減少させる」 ✻How sit-ups and push-ups could ward off an early death - ABC news これは2017年10月に報告された8万人の大規模研究の結果を伝え…

筋トレが不安を解消するエビデンス

ジムには多くの笑顔があります。 そこには悩みや不安を感じさせないトレーニーの姿があります。 これまで、筋トレが不安のようなネガティブな感情に与える効果的なエビデンスは示されていませんでした。今年8月、雑誌Sports medicineで世界で初めてレジスタ…

筋トレが睡眠の質を高める〜世界初のエビデンスが明らかに

2017年7月のTime誌にある精神科医の話が掲載されていました。 精神科医のオークランダー氏は、多忙な仕事と不規則な生活から肉体と精神の不調を感じていました。そこで、かねてから自分が患者に「運動の重要性」を説いていたように、自分もトレーナーをつけ…

筋トレを続ける技術~脳をハックしよう!

筋トレは、外見上の魅力を高め(モテる)、睡眠の質を上げ、不安な気持ちを払拭し、病気に負けない身体を与えてくれるなど、多くの素晴らしい効果が報告されています。 『筋トレをするとモテる本当の理由』 『筋トレが睡眠の質を高める〜世界初のエビデンス…

ストレッチは高齢者の歩行能力を高める

加齢にともなう身体の衰えからは逃れられませんが、予防、改善することは可能です。今回は、ストレッチが加齢によって低下した歩く能力を改善させる効果について考察してみましょう。 Table of contents ◆ 加齢とともに歩く速度は低下する◆ ストレッチによる…

筋トレをするとモテる本当の理由  筋力トレの科学

「筋トレをするとモテる」 はたして、これは本当なのでしょうか? 子どもは高い場所や暗い場所を怖がります。不思議なのは高いところから落ちた経験もなく、暗い場所で怖い思いをしていないのに、子どもがこのような場所を怖がることです。 狩猟採集時代のヒ…

筋トレを続ける技術〜マシュマロ・テストを攻略しよう

なぜ、僕たちは筋トレを続けることができないのでしょうか? この問に、ハーバード大学の進化生物学者であるDaniell Liebermanはこう答えています。 「そもそも、ヒトは筋トレをするようにはデザインされていない」 約200万年もつづいた石器時代は、食料が不…

形態構築アプローチって何?

形態構築アプローチって何? 土屋元明(姿勢と歩きの専門家)2018/03/20 07:54 セラピストであれば誰でも「ヒトの身体機能の改善を図りたい」ものです。 そのためには「身体機能のルール」を知る必要があります。 そのルールの1つを応用したのが「形態構築ア…

きゃっとばっく

Contents [hide] きゃっとばっくやり方目的エクササイズの理論的背景よく見られる代償 きゃっとばっく こんにちは。 imok株式会社の古城です。 今回ご紹介するエクササイズは「きゃっとばっく」です。 おなじみの「きゃっとばっく」ですが、腹斜筋や前鋸筋、…

90-90ヒップリフト

今回は「90−90ヒップリフト」というエクササイズをご紹介します。 Contents [hide] 90−90ヒップリフトやり方目的エクササイズの理論的背景よく見られる代償 90−90ヒップリフト 「ヒップリフト」あるいは、ピラティスなどを学んでいる方は、「アーティキュレ…

機能改善の為の介入方法

こんにちは。 imok株式会社で活動している理学療法士の中北貴之です。 いつもimok academyのサイトを通じて、各部位ごとの機能解剖を中心にお話をさせて頂いていますが、今回は全身のどこの部位にも共通する”機能改善の為の介入方法”がテーマです。 他の記事…

胸郭の機能解剖③~肋骨と脊柱アライメントの関係~

今回は脊柱のアライメントと肋骨の関係についてお話します。 前回の内容から、今回に関わる部分だけを簡単に復習しましょう。 肋椎関節の「締まりの位置」と「緩みの位置」 ・肋骨外旋位(後方回旋して開いている状態)=締まりの位置 ・肋骨内旋位(前方回…

カールアップ

カールアップ Contents [hide] カールアップやり方目的エクササイズの理論的背景よく見られる代償 カールアップ こんにちは。 imok株式会社の古城です。 今回ご紹介するエクササイズは「カールアップ」です。 やり方 リフォーマーに仰向けになります ショー…

胸郭の機能解剖①~横隔膜~

ヒトは食べなくても2~3週間は生きられ、水を飲まなくても4~5日は生きられますが、呼吸をしないと5~6分しか生きられないと言われています。 そしてヒトは一日に約23,000回も呼吸しています。 それほどヒトにとって必要不可欠な呼吸において、安静呼吸時の7…

ヒップリフト(アーティキュレーション)

ヒップリフト(アーティキュレーション) Contents [hide] ヒップリフト(アーティキュレーション) やり方目的エクササイズの理論的背景よく見られる代償 ヒップリフト(アーティキュレーション) 今回ご紹介するエクササイズは「 ヒップリフト(アーティキ…

脊柱の機能解剖②~脊柱の弯曲~

脊柱の構成と特徴 まずは脊柱の構成を確認しましょう。 脊柱は頚椎、胸椎、腰椎から構成されています。 そして、頚椎は7個、胸椎は12個、腰椎は5個の椎骨からなります。 同じ椎骨でも頚椎、胸椎、腰椎それぞれの形態には特徴があり、役割も異なります。 例…

触診のコツ

触診のコツ「人体に含まれるモノの性質を理解する」2019年9月4日コラム, 勉強法, 疼痛, 福留良尚, 解剖学, 運動器疾患 人体には200以上の骨があり、400種類600以上の筋肉(骨格筋・平滑筋・心筋)が存在します。 リハビリ職種の「触診」とは、一般的にこれら…

脊柱の機能解剖①~頚椎の構造・呼吸との関係~

頚椎の構成 頚椎は7個の椎骨からなり、やや前弯しています。 第1頚椎と第2頚椎で構成される上位頚椎と、 第3~第7頚椎で構成される下位頚椎に分類され、両者は形態的にも機能的にも異なります。 上位頚椎は非常に特徴的な形態をしており、 第1頚椎は「環椎」…

起立の介助

起立に必要な条件 ①とりあえず、前かがみ 体幹前傾 体幹の前方傾斜 股関節屈曲を伴った体幹の前方傾斜 股関節屈曲・骨盤前傾・腰椎屈曲を伴った体幹の前方傾斜 ②膝の角度≒足部の位置 足部の位置が膝より前にあるとロック 座面は腓骨頭の高さが基準 ①座るコツ…

股関節の機能解剖⑤~変形性股関節症~

本日は変形性股関節症についてお話いたします。 高齢化とともに変形性股関節症の患者さんも増加傾向にあると言われていますので、その病態や対応について確認していきましょう! 変形性股関節症とは変形性股関節症とは、寛骨臼と大腿骨頭の関節軟骨が摩耗し…

股関節の機能解剖④~筋~

本日は筋による股関節の安定化作用についてお話します。 内閉鎖筋と腸腰筋の協調作用股関節周囲には多くの筋がありますね。 大殿筋、大腰筋、大腿方形筋、などなど・・・ まぁ、たくさんありますね! いつも通り詳細は教科書に委ねます。 まずは、内閉鎖筋と…

股関節の機能解剖③~FAIについて~

前回は股関節の「つまり感」について機能的問題や軟部組織性の問題という視点からお話をしました。 股関節の機能解剖②~運動学的特徴~今回は、構造的視点からも股関節のつまり感について考えてみましょう。 Contents [hide] FAIとはFAIの診断指針FAI…

股関節の機能解剖②~運動学的特徴~

本日は股関節の運動学についてお話していきます。 骨盤大腿リズム股関節は寛骨と大腿骨からなる関節ですので、当然ながら股関節が動く時には寛骨も大腿骨も動きます。 寛骨と大腿骨が連動して動くことを「骨盤大腿リズム」といいます。 例えば、股関節を屈曲…

股関節の機能解剖①~股関節の特徴と前捻角~

本日は股関節の特徴を機能解剖の観点からお話します。 Contents [hide] 股関節の構造股関節の前捻角回旋動作との関係筋力トレーニング時の注意点前捻角の評価法その他の評価法との関係股関節の構造 股関節は大腿骨頭と寛骨臼より構成されており、かなり安定…

関節リウマチ

DAS28ー関節炎の程度(疾患活動性) Larsen(ラーセン)のgrade分類ーX線上写真とスタンダードフィルムを比較した関節破壊の程度 改定ARC分類(アメリカリウマチ学会)ー日常生活における重症度(class) 身の回りのこと○ ○ ○ ❌ 仕事 ○ ○ ❌ ❌ 余暇、趣味 ○ ❌ ❌ ❌ ス…

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板へルニアは、椎間板の髄核物質が後方の線維輪を部分的あるいは完全に穿破し、椎間板組織が脊柱管内に突出あるいは脱出して、馬尾や神経根を圧迫し、腰痛や下肢の神経症状を呈する。 姿勢変化と椎間板内圧は密接に関係しており、骨盤後傾や腰椎前弯…

発育性股関節脱臼・股OA・THA

発育性股関節形成不全のエックス線診断に関する設問である。発育性股関節形成不全の特徴として, ①開排制限, ②大腿内側皮膚溝の非対称, ③脱臼側の下肢短縮や大転子高位などがみられ、 股関節の脱臼状態や臼蓋形成不全が画像にて確認される。 先天性股関節脱臼…

膝OA・TKA

膝OAに関する大規模な疫学研究Research on Osteoarthritis Against Disability(ROAD)プロジェクトでは、 K-L分類(図1)によるgradeⅡ以上の膝OAは2,400万人、50歳以上で痛みを伴っている膝OA患者は820万人と推計され、予想以上に多いことが明らかになりま…

スポーツ障害

テニスー外(カタカナ)ー中指伸展テスト、手関節背屈テスト 野球ー内ー肘外反テスト 1. 野球肩は投球動作を繰り返すことで、 肩関節を構成する組織が損傷されて疼痛を生じる。 2. 投球骨折は上腕骨の近位に、 遠位に相反する捻転力が加わり、骨折を生じる。 3…