Relocation Test(リロケーションテスト)

Relocation Test (リロケーションテスト)を解説していきます。

 

① テストポジション選手は背臥位になり、肘関節は90°に屈曲させ、GHJ(肩甲上腕関節)を90°に外転&外旋させる(AROM=選手が自分で動かす)。トレーナーは片方の手で選手の手関節を把持し、もう片方の手でGHJを前方から押さえる。


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② アクション

テストポジションからゆっくりとGHJを外旋させる。(PROM=他動的に動かす)

 


③ ポジティブファインディング(陽性反応)

外旋でGHJでの痛みかApprehension(不安定性)が軽減されればポジティブ。またはGHJの外旋ROMが上がればポジティブ。GHJの前方不安定性と認められる。

 

 

スペシャルコンシダレーション(教科書の見解と私自身の見解)


このテストはGHJの前方不安定性を発見するための主要なテストの1つです。


以前にもお話しさせて頂きましたが、これと似た形のテストが2つあります。Apprehension Test(アプリヘンションテスト)とPosteriorImpingementTest(ポステリアーインピンジメントテスト)です。3つのテストを同じに捉えてしまっている学生さんも多いようです。同じテスト方法なのに何が違うの?・・・

答えは、痛みが認められる場所が違います。

アプリヘンションテストやリロケーションテストの場合、痛みが認められる箇所はGHJの前部です。

ポステリアーインピンジメントの場合は、その名の通り後部に痛みが認められます。評価する症状も違うので、これらを混同させないようにしましょう。ある文献では、リロケーションテストだけでは、正確にGHJの前方不安定性とは言えないそうです。要するにもっと色々な原因や傷害名が考えられるという事ですね。リロケーションテストと併用してアプリヘンションテストを行うと、GHJの前方不安定性であるという正確性がかなりますと言われています。(正確な%は忘れてしまいましたが・・・。)

 

あと前回の質問でありましたが、インピンジメント症候群を1つの傷害名と捉えているトレーナーさんがいますが、インピンジメントはあくまでも総合的な傷害名にすぎません。なのでなにが原因でインピンジメントが発生しているのかを探さなくてはいけませんね。例えばそれが棘上筋の炎症なのか、肩甲骨のアライメントが原因なのか・・・それを突き詰められれば根本治療につながりますね!!私自身も含めてですが、本当にアスリートのことを思うのであれば根本治療を常に突き詰めていきたいですね。

 

参照:

http://fisioterapiahumberto.blogspot.jp/2009_04_01_archive.html